誰もが知っている超基本単語ですが、実は深い語源とイメージがある単語です。
「数ある中の『任意の1つ』」がコアイメージで、“a“=「1つの、ある〜」「〜につき、〜ごとに」の意味を持ちますよ!
”a / an”の意味と使い方 コアイメージは「数ある中の任意の1つ」
”a(発音:ə / ア【不定冠詞】)”は「1つの、ある〜」「〜につき、〜ごとに」の意味を持つ単語です。
特定の何かを指すのではなく、たくさん存在している同種のものの中から「どれでもいいから1つを取り出す」感覚がコアイメージです。
1週間という単位の中で「任意の1日」=週に1回(=「once a week」)となるわけですね!
また、文法的にとても重要なルールとして、”a / an”は「数えられる名詞(可算名詞)の単数形」の前にしかつきません。水(water)やお金(money)のような数えられない名詞にはつかない点に注意しましょう。
”a”は「話し手と聞き手の間で、どれのことだか特定できない(共通認識がない)」イメージが強いです。
「聞き手にとって『初耳』なもの・特定できないもの」が”a”なんですね。
逆に「お互いにどれのことだか分かっているもの」や「世界に1つしかないもの」などは後述する”the”を使用します。
例文
I have a dog.
(私は犬を飼っています。[※聞き手にとっては初耳の、とある1匹の犬])He visits his grandmother twice a year.
(彼は1年につき[1年ごとに]2回、祖母の家を訪ねる。)Can you lend me a pen?
(ペンを1本貸してくれない?[※どのペンでもいいから1本])※参考・例文引用「南出康世(2014),ジーニアス英和辞典 第5版、大修館書店」
【重要文法】冠詞”a”と”the”の違い・使い分け

せっかく”a”を覚えるのであれば、英語学習者が最も迷いやすい「the」との違いを一緒に覚えてしまいましょう!
イメージの違いとしては
a ⇒「たくさんある中のどれか1つ」=不特定(聞き手は特定できない)
the ⇒「指で『それ』と指せる特定の1つ」=特定(お互いにどれか分かる)
といった感じです!
● I bought a book.
「(本屋に並ぶ無数の本の中から、どれでもいいから)本を1冊買った」
⇒ 聞き手にとっては「どんな本か特定できない(初耳の)」イメージ
● I bought the book.
「(昨日君と話していた例の、または私がずっと欲しかった)その本を買った」
⇒ 聞き手も「あぁ、あの本のことね!」と指を差せる(特定できる)イメージ
”a”と「1つ」を強調する単語”one / single”の違い

こちらもニュアンスの違いを押さえておきましょう!
⇒「1つ」の意味を持つ単語”one / single”
それぞれの表現の違いとしては
a ⇒「特に数を強調せず、ただ単数であることを示す」=軽い『1つの』
one ⇒「2つでも3つでもなく、ハッキリ『1つ』である」=数の強調
single ⇒「ただの1つ、わずか1つだけでも」=『たった1つの』という強い強調
といったイメージです。
● I have a car.
「私は車を持っています。」
⇒ 車を所有しているという事実がメインで、数に大きな意味はないイメージ
● I have one car, not two.
「私は2台ではなく、車を1台持っています。」
⇒ 他の数字と比較して、ハッキリ「1」であることを主張するイメージ
● He didn’t make a single mistake.
「彼はただの1つもミスをしなかった。」
⇒ 「1つも〜ない」と、ゼロであることを限界まで強調するイメージ
”a”の語源は中期英語の「an」 意味は「子音の前で変化した形」

”a”の語源についても、確認していきましょう。
”a”の語源は中期英語の「an」が変化したものです。
オンラインの英英辞典サイト「Dictionary.com」には”a”の起源について、下記の記載があります。
Origin
First recorded in 1200–50; Middle English; originally preconsonantal phonetic variant of an日本語訳:1200〜50年に最初に記録された。中期英語。元々は子音の前(preconsonantal)に位置するときに生じる、anの発音上の変種(phonetic variant)。
※参考・引用「Dictionary.com」
この記載内容からみるに、”a”はもともと存在していた「an」から発祥している模様です。
● もともとは1つのものを指す「an」(古英語のoneに由来)がベースとして存在
↓
● 中期英語(1200〜1250年頃)の時代に、後ろに子音がくる言葉(dogなど)が続くと発音しづらくなる現象が起きる
↓
● 子音の手前(preconsonantal)で「n」の音が脱落し、発音しやすい「a」という形に変化して定着した
歴史的には「an」のほうが先輩で、言いやすさを追求した結果「a」が生まれたというのは面白いですね。
【超重要】”a”と”an”の使い分けルール & 頻出フレーズ

ここからは、実践的な「a」と「an」の使い分けと、よく使われるフレーズについて解説します。
”an”になるかはスペルではなく「発音(母音)」で決まる!
先ほどの語源の通り、”an”は、後ろに母音(ア・イ・ウ・エ・オの音)がくるときに発音の衝突を防ぐためのクッションの役割を果たします。
ここで一番注意したいのが、文字のスペルではなく「実際の発音」で決まるという点です!
以下の例で確認してみましょう。
・an hour(1時間) ⇒ hは発音せず「アワー」と母音から始まるため。
・an honest man(正直な男) ⇒ honestは「オネスト」と発音するため。
【aになるパターン(発音が子音で始まる)】
・a university(大学) ⇒ uから始まりますが、発音は「ユー(juː)」と子音から始まるため、anにはなりません。
・a uniform(1着の制服) ⇒ 同様に発音が「ユー(juː)」だから。
”a”が「〜につき、〜ごとに」を意味する頻出フレーズ
”a”には「単一の基準(〜あたり)」を示す役割もあり、日常会話で非常によく使われます。
頻出フレーズの例文
I brush my teeth three times a day.
(私は1日につき[1日あたり]3回歯を磨きます。)These apples are 500 yen a kilo.
(これらのリンゴは1キロにつき500円です。)He was driving at 60 miles an hour.
(彼は1時間につき[時速]60マイルで運転していた。)
”a / an”の意味と使い方・覚え方のまとめ

以下、”a”の意味と覚え方についてのまとめです。
● ”a”はたくさんある同種のものから、任意の1つを取り出す単語。
● コアイメージは「数ある中の『任意の1つ』」。
● 意味は「1つの、ある〜」「〜につき」。
【語法・文法の超重要ポイント】
● ”a/an”は必ず「数えられる名詞の単数形」の直前につく。
● 聞き手にとって初耳で特定できない名詞の前につける。
● 後ろに続く単語の「発音」が母音で始まる場合はクッションとして「an」に変化する。
他の単語もぜひご確認いただければ幸いです!
