「pay(支払う、清算する)」+「check(小切手、帳票)」の2つのパーツで構成されている単語です。
「支払われる小切手」がコアイメージで、“paycheck“=「給料」「給与」の意味を持ちますよ!
”paycheck”の意味と使い方 コアイメージは「支払われる小切手」
”paycheck(発音:péitʃèk(ペイチェック)【名詞】)”は「給料、給与(袋)」の意味を持つ単語です。
「pay(支払う)」+「check(小切手)」の2パーツで構成されており、「支払われる小切手」がコアイメージとなります。
アメリカなどでは昔、給料が小切手(check)で支払われていた背景があるため、”paycheck”は「(その都度もらう)一回分の給料」という物理的なイメージが強い単語です。

”paycheck”の頻出フレーズ・使い方
”paycheck”を使った日常会話で非常によく使われる定番フレーズ(イディオム)があります。ぜひセットで覚えておきましょう!
意味:「その日暮らしをする」「カツカツの生活をする」
解説:もらった給料(paycheck)を次の給料日(paycheck)までにすべて使い切ってしまう生活状態を表す、ネイティブがよく使う表現です。
”paycheck”を使った例文
実際の会話や文章でどのように使われるか、例文で確認してみましょう。
例文
I cannot wait to receive my next paycheck.
(次の給料をもらうのが待ちきれない。)I get my paycheck on the 25th of every month.
(毎月25日にお給料をもらいます。)A large chunk of my paycheck goes to rent.
(私の給料の大部分は家賃に消えてしまう。)Many families are living paycheck to paycheck.
(多くの家庭がギリギリの生活(その日暮らし)をしています。)
”paycheck”の関連語:「給料」を意味する単語”salary / wage”との違い
「給料」を意味する代表的な単語に “salary” と “wage” があります。
同じ「給料」でも、それぞれ表すニュアンスが異なります。
イメージの違いとしては
paycheck ⇒「一回分の給料・現物」=振り込まれたお金や給与明細そのもの
salary ⇒「固定給(概念)」=月給や年俸など、主に事務職・正社員の給与
wage ⇒「労働賃金」=時給や日給など、働いた時間に応じた給与
といった感じです!
それぞれのイメージを実際の例文を見ながら確認してみましょう!
● paycheck(手元に入った今回分のお金)
「He spent his whole paycheck in one day.」
⇒今回もらった給料(手元に入ったお金)を1日で全部使ってしまったイメージ
● salary(契約に基づく固定給与)
「She commands a high salary at the company.」
⇒彼女は会社から高い(月給や年俸としての)「契約給与」をもらっているイメージ
● wage(時間や日数に基づく賃金)
「The minimum wage has increased.」
⇒最低「賃金(時給や日給ベースの労働の対価)」が上がったというイメージ
”paycheck”の語源と歴史:「平和」と「チェスの王様」が合体!?

”paycheck”の語源についても、深掘りして確認していきましょう。
”paycheck”という複合語自体は、20世紀初頭(1900〜1905年頃)に初めて記録されました。
当時のアメリカなどでは産業の発展に伴って多くの労働者を抱えるようになり、防犯や経理上の理由から現金の代わりに小切手で給与を支払うシステムが定着し始めた時期でした。その労働の清算として渡される小切手をそのまま「pay + check」と呼ぶようになったのが始まりです。
オンラインの英英辞典サイト「Dictionary.com」には”paycheck”を構成する「pay」と「check」それぞれの起源について、下記の記載があります。
Origin of paycheck
First recorded in 1900–05; pay 1 + check 1Origin of pay1
First recorded in 1200–50; Middle English paien, payen, from Old French paier, paiier, from Medieval Latin pācāre “to satisfy, settle (a debt),” Latin: “to impose a settlement on”; cf. peaceOrigin of check1
First recorded in 1275–1325; Middle English chek, chekke (in the game of chess), from Old French eschec (by loss of the initial unstressed vowel), variant of eschac, from Arabic shāh “check” (in the game of chess), from Persian: literally, “king” (an exclamation: i.e., “look out, your king is threatened”); see shah日本語訳:
【paycheckの起源】1900〜05年に初記録。pay + check。
【payの起源】1200〜50年に初記録。中英語のpaien(支払う)、古フランス語のpaier、中世ラテン語のpācāre(債務を満足させる、清算する)、ラテン語の「清算を課す」に由来。平和(peace)を参照。
【checkの起源】1275〜1325年に初記録。中英語のchek(チェスにおいて)、古フランス語のeschec、アラビア語のshāh(チェスの「王」)、ペルシャ語で文字通り「王(王が脅かされているぞ、気をつけろという叫び)」に由来。シャア(shah)を参照。※参考・引用「Dictionary.com」
この記載内容を紐解いていくと、”paycheck”を構成する2つの単語は、実は全く異なる非常にドラマチックな歴史を持っていることがわかります。
● payのルーツは「平和(peace)」
ラテン語の「pācāre(平和にする、なだめる)」が語源です。「借金を返済して債権者をなだめる・満足させる」というニュアンスから、「支払う、清算する」という意味に変化していきました。
● checkのルーツは「チェスの王様」
ペルシャ語で王様を意味する「shah(シャー)」が語源です。チェスで王様が狙われた時の「王手(チェック)!」という掛け声から派生し、相手の動きを「阻止する」「確認する」という意味が生まれました。そこから金融用語としての「偽造防止用の照合札」や「小切手」へと意味が発展しました。
● そして1900年頃の”paycheck”誕生へ
アメリカなどの近代的な労働環境の中で、労働の対価として支払われる小切手を「pay + check」と呼ぶようになりました。
「債権者を平和にし(pay)」、「チェスの王様のように照合・確認する(check)」……そんな別々の壮大な歴史を持った単語が合体してできたのが”paycheck”なんです!
構成パーツで覚える”paycheck” 「pay」+「check」

ここからは構成パーツの面から”paycheck”について覚えていきましょう。
”paycheck”の構成パーツは「pay(支払う、清算する)」+「check(小切手、帳票・照合)」の2パーツです。
すでにお馴染みの単語かもしれませんが、それぞれの単語が持つニュアンスを深く知ることで、他の英単語を覚えるのにも役立ちますよ!
次から各パーツについて詳しく紹介していきます。
“pay”は「支払う、清算してなだめる」を意味するパーツ
”pay”は「支払う、清算する」を意味するパーツですが、語源のところでお話しした通り、もともとは「借りを返して相手を満足させる(平和にする)」というニュアンスを持っています。
例えば”payment”という単語は「pay(支払う)」+「-ment(名詞にする接尾辞)」のパーツで構成されており、
お金を支払って清算する行為そのもの(=「支払い、報酬」)を表しています。
その他にも、”pay”を構成パーツとして使用する単語には以下のようなものがあります。
- repay(re:再び + pay:払う = 払い戻す、恩返しする)
- payout(pay:払う + out:外へ = 支払い、配当金)
- payable(pay:払う + -able:できる = 支払うべき、支払い可能な)
”check”は「小切手、照合・阻止する」を意味するパーツ
”check”は「小切手」という意味のほかに、「照合する、阻止する、確認する」といった意味を持つパーツです。
チェスの「王手(これ以上進めないように阻止する)」から派生して、「間違いがないか確認する」「不正を阻止するための札(=小切手)」という風に意味が広がっていきました。
ホテルを出る際に、利用料金や鍵の返却に間違いがないかを確認して外に出る(=「チェックアウト、精算」)を表しているわけです!
その他の”check”を使用する単語についても、下記で紹介していきます。
- check-in(check:照合して + in:中に入る = 搭乗手続き・宿泊手続き)
- checkmark(check:確認・照合用の + mark:印 = チェックマーク、レ点)
- checkup(check:確認する + up:すっかり・徹底的に = 健康診断、徹底的な検査)
”paycheck”の意味と語源・覚え方のまとめ
以下、”paycheck”の意味と覚え方についてのまとめです。
⇒コアイメージは「支払われる小切手」
⇒”paycheck”=「給料」「給与(一回分のまとまったお金)」の意味
●語法・文法のポイント
⇒アメリカでは今でも「一回分の給料(明細)」の意味で日常的に使われますが、現在の多くは銀行振込(direct deposit)になっているため、実際の紙の小切手だけでなく「給料の振込」のことも指します。また、生活がカツカツな状態を「live from paycheck to paycheck(その日暮らしをする、給料日前に生活費が尽きる)」と表現する定番の決まり文句があります。
他の単語もぜひご確認いただければ幸いです!