「en-(~の中へ)」+「gage(誓約・担保)」の2パーツで構成されている単語です。
「誓約によって拘束される」がコアイメージで、ここから“engage“=「(関心などを)引き付ける」「従事する・約束する」といった意味が生まれるんですよ!
”engage”の意味と使い方 コアイメージは「誓約によって拘束される」
”engage(発音:ɪnˈɡeɪdʒ / インゲイジ)”は「(関心などを)引き付ける」「従事する」「約束する」の意味を持つ単語です。
「en-(~の中へ)」+「gage(誓約・担保)」の2パーツで構成されており、「誓約の中に入る」=「制約によって拘束される」というのが核心にあるコアイメージです。
この「拘束される・ロックされる」という中心的なイメージが、対象によって以下のように意味が派生していきます!
”engage”の主な意味の広がり方は以下の3つのパターンで考えると分かりやすいです。
- ① 心をロックする ⇒ 相手の注意や関心をガッチリ掴んで離さない(=引き付ける、夢中にさせる)
- ② 体をロックする ⇒ 契約等によって仕事に拘束する。(=従事する、携わる)
- ③ お互いをロックする ⇒ 約束によってお互いの身分を固定する(=約束する、婚約する)
日本語だと「エンゲージリング」等の言葉で馴染みが深いですが、
仕事に従事する…というのも契約によって「ガッチリ結びついて」いるわけです。

このように”engage”は、単に「関心がある」とか「仕事をする」というよりも、「意識や契約がしっかりとロックされて離れない状態」を表すときに使われます。
そのため、お金のやり取りだけで一時的に雇う場合や、自然な魅力で人を惹きつける場合などは、後述する”hire”や”attract”といった別の単語を使い分けます。
例文
The book engaged my attention.
(その本は私の注意を引き付けた=本の世界に心をガッチリ拘束された)He is engaged in research.
(彼は研究に従事している=研究の中に身を置いて没頭している)They got engaged last month.
(彼らは先月婚約した=結婚の誓約でお互いを結びつけた)※参考・例文引用「南出康世(2014),ジーニアス英和辞典 第5版、大修館書店」
”engage”の関連語①:「雇う」を意味する単語”employ / hire”
例えば”employ”や”hire”なども同じく「雇う」という意味を持っていますが、ニュアンスが異なります。
⇒「雇う」の意味を持つ単語”employ / hire”
コアにあるイメージの違いは以下の通りです!
engage ⇒ 専門職などと(契約や義務によって正式に)手配する・拘束する
employ ⇒ 従業員を(会社員として継続的に)雇用する、利用する
hire ⇒ 労働力やモノを(一時的にお金を払って)雇う、借りる
実際の例文を見比べながら、それぞれのニュアンスの差を掴んでいきましょう!
● engage
「We engaged a lawyer to handle the case.」
⇒ 事件を処理するために弁護士を雇った(=特定の用件のために、専門家と正式に契約して拘束したイメージ)
● employ
「The factory employs 500 workers.」
⇒ その工場は500人の従業員を雇っている(=継続的な労働力としてキープし、活用しているイメージ)
● hire
「We hired a car for the weekend.」
⇒ 週末のために車を借りた(=お金を払って、その場限りで一時的に労働力やモノを利用するイメージ)
”engage”の関連語②:「引き付ける・関わらせる」を意味する単語”attract / involve”
⇒「引き付ける・関わらせる」の意味を持つ単語”attract / involve”
それぞれのニュアンスの違いはこんな感じです。
engage ⇒ 興味を(意識的に働きかけてガッチリ)没頭させる
attract ⇒ 相手を(磁石や魅力のように自然と)惹き寄せる
involve ⇒ 人や物事を(不可避的に、または面倒なことに)巻き込む
● engage
「The game engaged the children for hours.」
⇒ そのゲームは何時間も子供たちを夢中にさせた(=子供たちの注意をロックして逃がさなかったイメージ)
● attract
「The beautiful flower attracted butterflies.」
⇒ 美しい花が蝶を引き寄せた(=花が持つ魅力のパワーで、相手を自然と引き寄せたイメージ)
● involve
「Don’t involve me in your problem.」
⇒ 君の問題に私を巻き込まないでくれ(=論理的・状況的に、その枠組みの中に巻き込まれてしまうイメージ)
”engage”の重要な語法・文法チェック!後ろに続く前置詞に注目しよう

”engage”を使う上で特に大切なのは、自動詞(自分で動く)と他動詞(相手に働きかける)の使い分けです。
特にTOEICや実際の会話では、後ろに続く前置詞(inやtoなど)とセットになって使われることが多いんですよ!
① be engaged in ~ ⇒ ~に従事している、没頭している
(活動や仕事という「~の中(in)」にロックされて動けないイメージ)
② be engaged to ~ ⇒ ~と婚約している
(結婚に向かう相手「~に対して(to)」約束で結ばれているイメージ)
③ engage A ⇒ A(人の関心や注意)を引き付ける、A(専門家)を雇う
(他動詞として、相手を直接ガッチリとロックするイメージ)
実際の例文で、文法的な形も一緒に確認してみましょう!
例文
She is engaged in the export trade.
(彼女は輸出貿易に従事している=その仕事の中に深く関わっている)John is engaged to Mary.
(ジョンはメアリーと婚約している=メアリーに対して誓約を結んでいる)The difficulty of the problem engaged his whole attention.
(その問題の難しさが彼の全注意を引き付けた=彼を夢中にさせた)※参考・例文引用「南出康世(2014),ジーニアス英和辞典 第5版、大修館書店」
”engage”の語源は中期フランス語の”engager” 意味は「誓約(担保)に入れる」

”engage”をより深く、忘れにくくするために、その歴史的な語源についても確認していきましょう。
単語の歴史を紐解くと、現代の「引き付ける」や「従事する」といった意味に繋がる面白いストーリーが見えてきますよ!
”engage”の直接の語源は中期フランス語の”engager”に由来します。
オンラインの英英辞典サイト「Dictionary.com」には”engage”の起源について、下記の記載があります。
Origin of engage1
First recorded in 1515–25; from Middle French engager, Old French engagier; see en- 1 ( def. ), gage 1 ( def. )日本語訳:1515〜1525年に初めて記録された。中期フランス語「engager」、古期フランス語「engagier」から。(接頭辞の)en- と、(誓約、担保を意味する)gage を参照。
※参考・引用「Dictionary.com」
この記述にある通り、”engage”は16世紀初頭にフランス語から英語へと導入されました。
もともとの中世フランス語での意味は、**「(人や物を)担保に入れる」「誓約によって縛る」**という非常に重い法律・経済的な行為を指す言葉だったのです。
Old French(古期フランス語):engagier(担保に入れる、約束する)
↓
Middle French(中期フランス語):engager
↓
English:engage(※16世紀に「誓約で縛る」という意味で英語圏へ)
実は中世のヨーロッパでは、**約束を破らないための『身代わり(担保)』として、自分の身や財産、あるいは『誓いの言葉(誓約)』を相手の領域に差し出すこと**を ”engager” と呼んでいたんです。
この「自分の身や約束を、相手の拘束下にガッチリと投げ入れる」というコアイメージが、時代とともに次のように派生していきました。
- 【約束・婚約】:お互いの「誓約(担保)」を差し出し合って、お互いをガッチリ拘束する = 約束する、婚約する
- 【従事・没頭】:自分の時間やエネルギーを、ある特定の仕事や活動の枠組みの中に投げ込んでロックする = 従事する、携わる
- 【引き付ける】:相手の注意や関心を、こちら側の枠組みの中に引っ張り込んで釘付けにする = (関心を)引き付ける、夢中にさせる
mort(死んだ)+ gage(担保)で、「借金を返すまで、死ぬ気で縛られる担保」という恐ろしい語源なんですが、これを聞くと ”gage” がいかに強い拘束力を持ったパーツなのかがよく分かりますよね!
構成パーツで覚える”engage” 「en-」+「gage」

ここからは構成パーツ(語源)の面から、”engage”をさらに深く、忘れられないように覚えていきましょう!
”engage”の構成パーツは、大きく分けて「en-(~の中へ、~の状態にする)」+「gage(誓約・担保)」の2つに分解することができます。
一見難しそうに見える単語も、パーツごとの役割を知ることで、他の単語への応用力が一気に身につきますよ。つぎから各パーツについて詳しく紹介していきます。
“en-“は「~の中へ、~にする」を意味するパーツ
接頭辞の”en-”は、後ろに続く言葉の「中へ(in/into)」入れるイメージや、「~という状態にする(make)」という、名詞や形容詞を動詞化する強い働きを持ったパーツです。
相手の心の中にグッと勇気を流し込む(=「勇気づける、励ます」)という意味を表しています!
この接頭辞 ”en-” を使った仲間は、日常会話でもよく登場する重要な単語ばかりです。あわせてセットで覚えると記憶に定着しやすくなりますよ!
● enjoy (喜び:joy の中に入れる ⇒ 楽しむ)
● enrich (豊かな:rich な状態にする ⇒ 豊かにする・価値を高める)
● ensure (確実な:sure な状態にする ⇒ 確実にする・保証する)
● enable (~できる:able な状態にする ⇒ 可能にする)
”gage”は「誓約、d担保」を意味するパーツ
語根の”gage”は、もともと「人質」や「約束の印として差し出すもの」、つまり「誓約、担保」を意味するパーツです。
何かから逃げられないように法や約束でガッチリと縛る、というニュアンスを持っています。
「借金を返し終わる(=契約が死滅する)まで、絶対に動かせない担保」という少し怖い由来から、(=「住宅ローン・抵当」)を表しているわけですね!
このように、”gage”が持つ「ガッチリとした約束や重い縛り」のイメージが分かると、”engage”の「誓約の中に引きずり込んで拘束する」というコアイメージにも納得がいきますよね。
その他の”gage”に深い関わりがある単語についても、下記でまとめて紹介します。
wage(名詞:賃金 ※実はgageと同じ語源から派生しており、労働の『担保・対価』として支払われる約束の報酬を意味します)
”engage”の意味と語源・覚え方のまとめ

最後に、今回学習した”engage”の意味と効率的な覚え方について振り返りましょう!
⇒ コアイメージは「誓約によって拘束される」
⇒ そこから派生して「(関心などを)引き付ける」「従事する」「約束する(婚約する)」の意味を持つ
● 語法・文法のポイント ⇒ 実際の英文では単体で使うよりも、“engage in ~”(~に従事する・没頭する)や、“be engaged to ~”(~と婚約している)など、後ろに続く前置詞とセットの形(熟語表現)で狙われやすいので、そのまま丸ごと覚えるのが実戦的です!
他にも芋づる式にボキャブラリーを増やせる記事がたくさんあるので、ぜひチェックしてみてくださいね!